やりすぎ、深川不動堂

私は東京は深川のあたりに住んでいるのですが、このあたりの名物といえば、なんといっても深川不動堂でございます。

こちら、お寺もかなり規模がでかいし、護摩ファイヤーも大変壮観で見ごたえがあるのですが、お寺の裏にある5F建ての内仏殿がまあそれに輪をかけてすごくて、友人が遊びに来たらかならず案内する素敵スポットになっております。

この内仏殿、小規模な仏テーマパークみたいになっています。ギラギラとした金色の室内。突如意味もなく設置されている石橋。その石橋にボゥっと映し出された梵字。建ち並ぶ仏像と賽銭箱。

中でも私が一番好きなのはバーチャル四国八十八ヶ所めぐりです。

内仏殿2Fに紫色に妖しくライトアップされた小部屋があって、その中に88本の小さい棒が並んでいるんですね。棒は回転させることができるようになっていて、ジャラーっと回すと一カ所参ったことになるわけです。例の、回すだけで写経したことになるアレと同じ構造です。

一本一本の棒の元にはもちろん賽銭箱があり、1か所10円入れたとしても小部屋から出るときには880円も出費しているというおそろしさ!どうしましょう。

なんというか、自分の業を見つめ返すより先に世間の業であるとか、お金の価値であるとか、そういったものを見つめなおしてしまいそうなそんなところです。

で、この深川不動堂ですが、現在新本堂を30億円かけて建設中です。30億円です。そのデザインというのがこちらです。(携帯電話による撮影なので、画質荒くてすみません。)



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新本堂は左側のほうです。ちょっとアップにしてみます。



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よーく見ると壁が全部梵字なんすよ。さらに字の後ろに空が透けている。ということはシースルーなわけです。相変わらずやってくれるなあ、深川不動堂!

それにしても、こんな威圧感たっぷりなものが出来上がってしまったらこの町はどうなってしまうんでしょうか。一善良深川民として半笑いで見守っていきたいと思います。


過去ログ復活シリーズ:ゲロ丼

尾篭な話になるかどうかはよく分からないのですが。

私が大学生だったころ、大学の近所にある喫茶店のような定食屋のような店にたまに行っておりました。

この店に友人と行くときは掛け声がありまして、それは必ず

「おい、ゲロ丼食いに行こうぜ」

でした。ゲロ丼。本来はスタミナ丼という名なのですが、なんだかよく分からない卵とじの乗ったあんまりな見た目から、当大学の学生からゲロ丼と広く呼ばれておりました。味はうまくもなく、まずくもなく、無心にかきこむだけです。量は多いので夜までしっかり腹の減らない学生向けの食べ物でありました。

初めてその店に行った日、友人は「んむっ、んむっ」と声を上げながら、ゲロ丼を口に運びます。ゲロ丼を頼むのがおそろしくてオムハヤシを頼んだ私はなんとなく負けたような気持ちになりながら、そして緊張しながら彼を見つめていたのでありました。その後、そこまで恐ろしくない食べ物であることが分かり、私も食べるようになったわけですが。

最近、なんとなくこのことを思い出しましてインターネットを駆使してゲロ丼を検索をいたしましたところ、近畿大学の学食や、阪神競馬場の地下の食堂などにもゲロ丼と呼ばれる物体があるようです。こうなると俄然興味がわいてまいります。全国ゲロ丼ツアーというのはどうだろうと。

生まれながらにして汚物と名づけられるその因果な食べ物を食べすぎでげろを吐いて、そら、見たことか、と誰にともなく勝ち誇った笑みを浮かべたいと思います。

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コメント:

我々が当時行っていたのは大学至近にある、マーレというお店でした。こちら、先ほど調べたところ、2005年にいつの間にやら閉店しているようです。残念。

その他、ゲロ丼で検索して出てくるのは「阪神競馬場4コーナー寄りフードプラザで売られている親子丼」と、山形市ロカーレの丼つくばランランのゲロ丼、近畿大学地下食堂のゲロ丼、といった情報が出てきますが、全国的にもかなり希少価値の高いものであることがわかりました。なおさらマーレのゲロ丼が偲ばれるというものです。

あなたの周りにゲロ丼情報がありましたら、当方までお伝えください。ゲロ丼食べに行きます。


2009年、水煮牛肉が来る

現在、私は四川料理の水煮牛肉にはまってしまっております。この料理、水煮という名前から想像するやさしい味でなど全くなく、麻辣の激しくきいた強烈な牛肉鍋というたたずまいの料理です。油の中から牛肉と野菜をほじくりだして食べるという、なんともワイルドな料理。

とある店で食べた水煮牛肉のインパクトにすっかり参ってしまい、最近では自作するようになりました。結構簡単に出来ます。

基本はこちらの作り方に従ってやっていますが、その衝撃を受けた店で食べた味の印象から、いくつかこれ以外の工夫を加えたりしています。(まだまだ味が安定せず、レシピが固まっていないので、決まったら公開いたします。)



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いやー。うまい。ひたすら汗を流して食べ終えた後は口の中の感覚がありません。コツは油をドップドップと使ってこれはちょっとやりすぎでないかというほど唐辛子と花椒をぶちこむことと、牛肉につける薄衣でしょうか。

この麻辣油と薄衣の関係がえも言われぬハーモニーを醸し出すのです。

ちなみに上の写真の汁がそんなに赤くないのは、今回豆板醤をあまり使わなかったからです。やっぱり血の池地獄のような赤さがあったほうが気分が盛り上がりますね。反省点として次回に生かしたいと思います。

そういうわけで、何が言いたいかというと、2009年もかなり中盤に差し掛かってきましたが、今年は水煮牛肉が来る!とまあそういうことです。

なお、当方はこれまでに「とろみブームが来る!」などの予言をしておりますが、一切当たりません。

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さて、オイサオイサで山車ラジオの第8回を更新しました。今回は1997年です。風のリグレットとかもののけ姫とかについて語っています。

だいぶテンポよくなっていると思うので、Podcastに登録して通勤時間などに是非。


過去ログ復活シリーズ:郷に入りては

original:2004.12.29 Wednesday 21:24


先日、お腹がすいたのでとある駅の前にある立ち食いそば屋に入りました。少し贅沢をしようと、月見そばをたのみましたところ、乗っているのが生卵ではなく温泉玉子でした。

トロトロの白身に覆われた、およそ月とは思えない外見に憤慨した私は(おつゆに黄身をとかせないことにも激しく心を蝕まれましたが、その外見の完成度の方が大事ですので)、何かの間違いだろうと、店員に直訴しようと決心したのであります。

私はカウンターから身を奥にのりだし、言いました。

「これは温泉玉子でよいのですか?」

店員は間髪入れずこう回答しました。

「よいのです。」

想像以上に堂々とした返答に私はそれ以上言えず、目線は行き場を無くし宙をさまよいます。

と、さまよう目線がひとつの張り紙を見付けました。その張り紙にはこう書いてあります。

「○月○日、梅沢富美男さんが来店され、月見うどんの海老天乗せをお食べになり、『うまい』とおっしゃりました。」

梅沢富美男かあ。富美男じゃあ仕方ないなあ。驚くほどの説得力に成す術をなくした私は、静かに「うまい」と感情のこもっていない独り言を放ち、固まった黄身をスルリとひと呑みいたしました。



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はい、お送りしたのは2004年末の日記でございます。
これはですね。鳥取県鳥取駅前の立ち食いそば屋でのお話ですね。「よいのです」と言われた時は心底びっくりしたのを覚えています。

今でも、何でもかんでも温泉卵にしていくという傾向は多くあります。温泉卵自体を否定するわけではないのですが、月見そば・うどんについては生でないと成立しません。

初期段階は黄身をつぶさないようにそろそろと食べる。途中からほんのり白くなった白身でソバとねぎを絡め取ってズルポッとすすりこむ。ほぼソバもなくなったところで、汁の熱でとろみを増した黄身をプリッとつぶしてとろりとあふれ出る黄身を残りのそばですくいとってフィニッシュ。最後にすこしだけ黄身のとけた汁をすすりこむ。

そういう店はこの物語をなんと心得ておるのか。

あと、近所の肉汁つけそばの店では、あの黄身と白身を分離する機器を使って黄身だけを入れたりしています。お前、白身捨ててんじゃねえよ!あのソバと一体となったじゅるんという感じを知らねえのか?ダメだよ〜。という気持ちになります。

その店、そば自体はうまいのでよく行くのですが、先日ついに勇気を出して「黄身、分離しないでいいですから!」と声をかけました。

店員、こっちを向いて「ハァ?」という顔。そんなに卵全体を味わうことが非常識なことか!とりあえず私の願いはかなえてもらいましたが、釈然としない思いでいっぱいです。

あとですね。いや、もう長すぎるんでいいや。

その他、当方の麺類に関する考察はこちら。

あんかけ肛門期
タイトルすみません。あんかけうどんの素晴らしさを説いています。

今年はこれが来る
一部で有名な姫路駅の立ち食いそばを食べた感想です。結局ブームは来ませんでした。

立ち食いそば賛歌
素直な賛歌です。


過去ログが一部消えていました

さっき当サイトの過去ログを見ていたら2004年の末から2005年の頭までがバッサリとなくなっていました。正直に告白しますが、自分の過去ログを見なおすことを至上の喜びととらえている私としては大問題です。

調べてみると、今使っているSereneBachというブログツールの記事IDカウントが何らかのタイミングで0に初期化されており、1つ更新するたびに過去の同じIDであった記事を1つずつ上書きするようになっておりました。結果としてこのツールに移行してから35番目までの記事を消すこととなってしまっていたようです。

ああ、新しく作る自分の行いによって過去の自分の行いを上書きし、浄化することになろうとは。過去のプチ日記のようにmydiary.htmlという何とも言えないファイル名(これはご本人がおっしゃってました。)でhtmlで更新していればこんなことも起こらなかったのに!米Geocitiesも閉鎖の憂き目にあわなかったのに!(それは関係ありません)忸怩たる思いでいっぱいです。

「まあ、それはそれで」という意見も、さらには「お前のとこの過去ログなんか読まねえよ」という意見もございましょうが、このまま自分の過ちが自分がここを更新するにつれてズンズン消えていくというには忍びないため、修復方法を調べたところ、あっさり見つかりました

そういうわけで1分で修復が完了しました。それとともに、幸いなことにそのころの過去ログは自分のPCにバックアップをとっておいたので、手作業で頑張れば再アップが可能の模様です。

ここまでお読みの方はもうお分かりかと思いますが、ここ数週間は過去ログ大祭りでございます。新規記事としてバリバリアップしてまいりますので、ご笑覧のほどよろしくお願いいたします。

では。

追記:
すみません、本エントリーはやや酔いで書いてしまい、全く関係ないプチ日記さんまで巻き込んでしまいました。悪意は全くございません。というか自分自身は「mydiary.html」というファイル名については何とも思っていなかったのですが、お会いした際に「mydiary.htmlなんて恥ずかしいですよー」と何度もおっしゃっていたのでそういうものかと思い、書いてしまった次第でございます。申し訳ありませんでした。


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