用便願いま〜す!

Won't 尾篭。

Won't 尾篭。

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最近、職場の暖房が強すぎるという声が高まり、社内で大きな運動となった。

確かに温度は高い。ひどい日には30度を超えることもあり、さながらパラダイスの雰囲気をかもし出している。椰子の木でも植えたい気分だし、そんな中で食べるサッポロポテトバーベQあじはリゾートの味がする。

この問題には会社の総務部門も重い腰を上げ、真摯に社員の声を聞き、職場改善に積極的な動きを見せた。全館空調という大きなハードルを越え、問題は頼もしい速度で収束を迎えつつある。

しかし、真の職場改善にはまだまだ根本的な問題が残っている、と私は便器に座り、頭を抱えながら考えている。そう、問題はこの便器だ。

私の毎日の用便スポット、2Fの男子トイレの洗浄の際の水量が異常に少ないのである。いつもここでしていることは同じだ。

排便!

流水レバー!

汚物残り!

レバー!

汚物残り!

レバー!

レバー!

レバー!

全く水流が足りないのである。ザボーと音だけは頼もしいくせに、その水流はすぐに止まり、流れかけた汚物はすぐに戻ってきてしまう。前の人の汚物を水面に見つけることもままある。大変不快だ。ES(Employee Satisfaction)を高めるには職場の温度などより、このことこそすぐに取り組まなければならないのではないか。

しかし、同じフロアに働く皆からその声は上がらない。その理由はなんとなく分かる。そんなことを訴えてしまうと、訴えた本人に「流しきれないほど巨大な大便をする人」というレッテルが貼られてしまうからである。かく言う私もそうだ。職場ですれ違う人すべてに「お、大便さんが通る!」とか噂されることを考えるだけでゾッとしてしまう。

とは言っても、このままでは何も変わらない。変革が命のこの社会において、こんな便問題で停滞していてはいけないのだ。変革には行動こそすべて。

そういうわけで私は皆にクッキーを勧めている。みんなこのクッキーを無駄に食べて、比較的大きな大便をするようになればいいんだ。そうすればトイレのうんこももっと流れなくなるんだ。変革の布石となる行動を起こせて私は大いに満足している。


ダイナミック飛躍

近所のスーパー「フジマート」は、ボリュームたっぷりな惣菜や、ぽろりと存在する激安野菜などでいつもお世話になっている。愛しているとは言わないが、ありがとね、とウィンクの一つでも送りたくなるようなスーパーだ。

そのフジマート、1Fに生鮮食品、2Fに乾き物を置いているのだが、この2Fがめっぽう遠い。店内の一番奥にある毒々しい緑色の階段を30段くらい上がらないとたどり着かない。しかもその階段の途中はたいそう天井が低くなっており、身長が175cm程度しかない私でも腰を曲げて通らなければいけないような難所である。2Fにたどり着いた時には、一体自分は何を買いに来たのだろうと自問し、ワケも分からずのりたまを買ったりしてしまう。先月などは、階段を登りきったあたりにカゴを抱えたお爺さんが倒れており、ああ、フジマート砂漠よ。と思いながら脇をそ知らぬ顔をして通り抜けたりもした。

そんな状況には経営者も頭を悩ませていたようで、ついに今月、フロアを完全に改装することに決めたらしい。

出口付近に「フロアを変えます!」と、堂々たる宣言を掲示し、いかにその改装が素晴らしいことか、隣に客の褒投書を貼り、ニコニコ笑顔を貼り、ハレの気を演出している。

しかし、その中の一角にこんなものがあった。

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ハレハレ。何をしたいのか全く分からない。
まあ、そうだ。風がなけりゃあ、ねえ、船長。


あんかけ肛門期

あんかけそばにかける七味が好きだ。

ぼんやりとしたお出汁の味にひらりと刺す唐辛子の辛味がいい。
黒くしょうゆの強い汁に一片の陽光を差す陳皮の清清しさがいい。
ぬっとりとした食感に、からりとした異物感を持たせる麻の実の堅さがいい。

しかしながら、何よりも良いのは、黒くとろみのついた汁に、はんなりと赤や緑の粒が「乗る」その風情がいい。

ひょうたんを振る。先端からそろりそろりと出てくる粒と粉の間の大きさの七味。唐辛子や青海苔は、はたりはたりと汁に乗る。そして麻の実は自分の周りの汁をほんの少し押し退けて汁の表面に留まる。

その、乗る・留まる感じに、自分が汁を、そして七味をコントロール出来ているという感覚を覚えるのだ。俺はお前を沈ませなかった。このまま表面に留まれ!ああ、何たる自己効力感!

こういう感覚はどこかで経験した覚えがあるなと思う。成程、それは中学生の時分に試しに投げてみた砲丸であった。陸上部の友人に教えられるがままに鉄球を肩に乗せ、顎と手で挟みこむ。腰を回転させ、同時に押し出す。そうして投げ出された鉄球は、ただ投げたものと違い、くっと宙に留まるのだ。

あんかけは食べるにつれてゆるくなる。そうして乗っていた七味は器の底に沈んでしまう。そこに砲丸の着地のときのどすりとした感触と同じものがあれば完成された娯楽になるのに。

そんなことを考えながら、最後に残しておいた麩をずずっと噛まずに啜る。麩が吸い込んだ出汁と表面に残る七味が最後の雄叫びを上げる。


広島の方へご報告

えー、広島の方にしか分からない話題で恐縮ですが、章栄不動産のCMが東京に進出しています。小野真弓のガッツポーズも健在です。

あと、前から気になってたんですが、「グループ力、自信」編のとき、「設計」と言う女性だけ立つんですが、なんで立つんですかね。いや、まあ設計重要だけども。立たなくていいじゃん。


今日の鈴木

菊池凜子。

略してちんこ。


(四万十川より)
そうなると菊池寛はちかんですね。


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