スガキヤのスプーンでカニをほじる。

職場でカメレオンの話になった。

「色が変わるというのがいいよね」

「でも、なんといっても魅力はあの舌だろう。」

うん、確かにそう。カメレオンの舌は伸びる。そして先端がネバネバとしていて虫などをピトッとくっつけて捕らえることができる。かっこいい。

でもこれ、よく考えてみると実は人間にとっても合理的に出来てるんじゃないか。
仕事に忙しい現代人。PCに向かい、キーボードを打ちながら食事を取らなければならないシーンも多いだろう。

そういうときに、カニパンとかをベロで「ひょいパク」と出来たらどれだけ生産効率が上がるだろうか。これからの人間はそのように進化していくんじゃないか。

そんな話をしたら友人、「でもでかい肉とか食べられないじゃん」。
「そうなればそのように進化するまでよ」と私。

長くなったベロはさらに進化し、二股に分かれる。かたや三又に分かれたフォーク。かたや鋭いナイフとなる。

さらに時がたつとフォーク部分は先割れスプーンに進化するのだ。


石材ふぁん

さて、こちらではすっかり告知を忘れていたのですが、「オモコロ」というサイトで何回か記事を書かせてもらってます。

で、本日の特集では前からやりたかったことをやってみました。内容も文章も他の方からかなり浮いてしまっているような気がしますがご容赦ください。

石材ふぁん

見ていただければ幸いです。


ルルA錠。

Hさんは朝から風邪気味で、それをおして出社していた。今日は大事な顧客でプレゼンがあるのだ。私はそのプレゼンの補佐役として客先に一緒に行くことになっていた。

しかし、おたがい他の業務にかかってうっかりしており、気付いたときには客先に出発しなければいけない時間の5分前。やばい!と二人慌てふためき、急いで用意をして走って駅に向かった。タッツタッツと走りながら元から青ざめていたHさんの顔がさらに青くなる。

「いや、でもあれだ」

「どうしました」

「ちょっと風邪ひどいから、風邪薬買ってから電車乗ったほうがいいかも」

「えー!そんな時間ありますか!」

「いや、もう無理。そこのマツキヨいくから。最悪でも四万十川は時間通りに着くよう先に乗っててくれ」

「わかりました」

私はササーっと滑るように地下鉄に入り、乗る予定の電車が来る2分前にたどりついた。早く来い、Hさん。あなたが遅れると私がプレゼンをするハメになる。ハラハラして待っているとホームに電車が入ってきた。プシー。扉が開く。

私は諦めの表情で電車に乗り込み、Hさんが来るのを待つ。と、Hさん意気を切らしてアゴを上げながら走ってきた。プーっとブザーが鳴る。それと同時にHさんは扉に手をかけてグィッと乗り込み、私の隣にへたりこんだ。ハァハァと荒い息が聞こえる。

「なんとか・・・間に・・・あったな」

買ってきたピンク色の箱を開けながらHさんは言う。

「いやあ、来ないかと思いました」

そう言う間に彼は錠剤を3粒手に取り、一緒に買ったポカリスエットで流し込んだ。

さて、客先は東京のはずれ。この電車に乗れば直通で着くものの、会社からは1時間以上かかる。お互い最初は様々な話題を出し合い、息もつかせぬ丁々発止のやりとりをしていたが、さすがに20分もすると話題がなくなってきた。

沈黙。

沈黙。

沈黙脂汗。いや、Hさん、ちょっとまずいんじゃないすか。私がそう言うと、「いや、た間違いなくまずい。」とのこと。おいおい。Hさんの顔はみるみる青ざめていき、完全にうつむいてしまった。何かを我慢している風にふるふると震えている。キー。電車が駅に止まる。

「いや、もうだめだ!俺は降りる!」

目的地までの道のりでちょうど真ん中に位置する駅でHさんはそう言い残し、荷物も持たず、脱兎のごとく電車から出て行った。私が唖然としている間に電車は静かに進み始める。ストトンストント。

私はこれから突然来るプレゼンに向け頭を使い始めた。ふと横を見ると、Hさんが残していったカバンからは「ピンクの小粒 コーラック」が覗いていた。

#

風邪薬と間違えて便秘薬コーラックを買ってしまったようです。


狭サイト

MOTOMACHI RADIO SHOW I



「腐らせた」「ふつう」「ココイチ」など狭いテーマにチャレンジし続けて早4年の私ですが、これといったキラーコンテンツを作れずにいます。

ですが、先日、この停滞状態を打開するアイデアがひとつできました。

「スクーター坊主写真集」です。

よくお坊さんがスクーターに乗っているところを見ます。このスクーター坊主の姿、そして違和感を愛でる企画をやりたい。そんな欲望がまた頭をもたげてきました。いける。狭い。と思ったのもつかの間。

既に「世界単位認定協会」によりこの事象を「1スクーター」と定義してありますし、新聞社による詳細な記事もありました。もはや狭くない。

やっぱ、難しいんじゃないかな。狭サイト。

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なお、スクーターに乗るお坊さんが多いのは袈裟を乱さず、かつ高速に檀家を廻ることができるという理由によるものだそうです。


今日の鈴木

[次期政権に重いツケ残す 首相の靖国参拝] / 社説 / 西日本新聞



「いつイッても批判される!」


オリジナル遊び

先ほど、「乗り換えゲーム」というものを紹介させていただきましたが、考えてみれば私もいろいろな遊びを編み出しているものです。
というわけで、既に小欄で取り上げさせていただいた自作ゲーム(および私が参加したオリジナルゲーム)を簡単にご紹介したいと思います。


ヨン様ゲーム(初出2004年5月12日)

遊戯人数:2人〜100人程度

最初に四拍子で手を叩きながらみんなでこう言います。

ヨン様ヨン様ハーイ(キムチ!)
ヨン様ヨン様ハーイ(キムヨンジャ!)

合いの手の「キムチ」と「キムヨンジャ」のところはヒャッホウ、という感じのしぐさをしてください。

あとは適当に「ヨン様」「韓国に関する単語」「一発ギャグ」を組み合わせてゲームに興じます。こんな感じです。

ヨン様! キムチ!  ナハナハ!

ヨン様! チャンジャ! だっふんだ!

(以下繰り返し)


ニュアンスしりとり(初出2005年12月3日)

遊戯人数:2人〜∞

前の言葉のニュアンスだけとって次の言葉にうつすゲーム。




A「タンポン」

B「サンコン」

A「コンコン」

B「近藤さん」

A「アン・ジョン・ファン」

B「センセーション」


手書きチャット(初出2005年1月5日)

遊戯人数:1人〜

会話をどんどん紙に書いていくというペーパーベースのコミュニケーション。


ヘルシーマウンテン(初出2002年5月31日)

遊戯人数:2人

ヘルシーマウンテン(略称ヘルマン)とは誰の家でもある「青竹踏み」と「ちゃぶだい」があればできるカジュアルスポーツです。(なお、青竹踏みはこんな感じの中央に突起のあるものを選択するとより楽しめます。百円均一ショップなどによくあります)


図1 
heruman.jpg

図1のように競技者がちゃぶ台の手前と奥に鎮座まします。ちゃぶ台の中央部分に青竹踏みをガムテープ等で固定します。この青竹踏みに向けてケシゴムを交互にデコピンで1回ずつ弾き合い、青竹の中央部分(赤く印した突起部分)に先に乗せたほうが勝ちです。

ヘルマン用語としては下記のようなものがあります。

・プーチン
ケシゴムをデコピンではじくことをプーチンといいます。特に第一打目を「ファーストプーチン」第二打目を「セカンドプーチン」といいます。これ以降のプーチンに関しては各自の英語能力と記憶力に合わせて使ってください。

・What happened to ya
プーチンをして、ちゃぶ台から落ちてしまうと失格です。これをWhat Happened to yaといいます。What happened to yaは-10点です。

・スライト・リターン
プーチンをして、ちゃぶ台から落ちてしまうとWhat Happened to yaですが、ケシゴムがちゃぶ台から半分だけ飛び出たりするなど、ギリギリなところでWhat Happened to yaにならない場合、「スライト・リターン」となります。

この場合、「お、スライト・リターン」などと言ってホッとするのがルールになっています。特に点数はありません。ホッとするだけです。

・炎の相田翔子
中央の突起部分にケシゴムが触れた状態で静止するとゴールです。これを「炎の相田翔子」といいます。名前の由来は特にありません。「炎の相田翔子」は10点です。いかにこの「炎の相田翔子」を重ねていくかがヘルマンの重要な作業になります。


・オール・バイ・マイセルフ

中央突起部分にケシゴムを乗せたときに、ケシゴムが突起部分に完全に乗った場合(下図のような状態)「オール・バイ・マイセルフ」という技になります。オール・バイ・マイセルフは非常に難易度が高いため、50点です。

mono.gif


詳細なルールは4年前から決めようと思ってそのままになっていますが、イボイボや微妙な曲線となったフォルムがしっかりとケシゴムの動きの邪魔をしてくれ、適度にイライラできます。想像以上に楽しいです。


以上、よろしくお願いいたします。


お盆遊戯

お盆の休みを利用して大阪に行ってた。いいところ。大阪。

土曜日は新世界でホルモンうどんを食べながらぶどう酒を一杯、とハイカラなくだをまき、それからN先生とご友人と居酒屋でごいっしょさせていただいた。

次第に参加者の一部だけひどい酔いっぷりとなり(主に私とN先生、そしてご友人の女性)、突如「乗り換えごっこ」というのが始まった。「始まった」とはいうものの、言いだしっぺは私なのだけど。

ルールは、とにかく紙に乗り換える駅を書いていくというもの。あとの決まりは全くないという非常に目的意識の欠落したゲームだ。

残念ながらこのゲームを記録した紙はその後のグダグダで紛失してしまったのだが、確かこういう流れだったと記憶している。

「天王寺」
  ↓
「北新地」
  ↓
「テキサス」
  ↓
「佐渡島」

この4駅でみんな飽きてやめてしまった。それにしても乗ってみたい。テキサス⇔佐渡島線。「テサ線」。

#

ところで、お盆というのは死者が実家に帰る日なので、明日靖国神社に参拝してもみなさん留守だと思います。


今は昔

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先日、終電を逃してしまったので友人と阿佐ヶ谷から新宿まで歩いた。トボトボ、トボトボと。その途中にこんなコインランドリーがあった。

廃墟然としたこの姿を見てなんとなく違和感があった。平成コインランドリー?ん、平成?

このコインランドリー、「平成」と名がついているからには年号が平成になって以後にできあがったのだろう。それにしてはいやに荒廃しすぎてないか。

平成になったのは1988年。年号の変更から数年も経って嬉々として自分の店に「平成」という名をつける人というのもいないだろうから、平成から程なくこのコインランドリーが出来上がったと考えられる。つまり1990年前後。

1990年っていうとどんな年だったか。当時の自分を思い返してみる。

・永六輔のトークライブに行って「川端康成の雪国の冒頭が天皇陛下だったらー」というネタで大笑いしていた。

・清水ミチコのものまねトークショーに行って、桜田淳子の真似で「桜田門外の変でーす」と言うネタで大笑いしていた。

・さだまさしのライブに行ってほとんど曲も聴かずにMCばかりを楽しみにしていた

・ウッチャンナンチャンとダウンタウンと清水ミチコと野沢直子が出ていた「夢で逢えたら」を眠い目をこすりながら見ていた。


余計分かりにくくなってしまった。

何はともあれ、16年という歳月はコインランドリーをここまで荒廃させてしまうものなのだ。永六輔を見てキャッキャ喜んでいた自分と同じ時間をすごしていたものがこうなっているのは、なんとなく空恐ろしい気になる。

中を覗いてみた。奥にある洗濯乾燥機の青いダイオードがピッコンピッコンと点滅を繰り返していた。


今日の鈴木

渦中の北越製紙が、TOB阻止のため北越株を大量保有した日本製紙グループとの提携について前向きに検討との報に接し、
ここで「セイシにくっつかれちゃ困るんだよ!」とオカモトやフジラテックスなどに介入して欲しい、と。ホワイトナイトだけに。


今日の鈴木

ゲド前戯。


物語(仮) その6

どうも自分の背中がどんどん巨大になっていってるようだ。

夜中になると、ぐずんず、ぐずんずという音をたてて膨張する。居間であぐらをかいていると、背中のうしろの暗がりに向け、わがもの顔で大きくなる。ぐずんず、ぐずんずの音でよく分かる。

今ではどのくらいの大きさになったのだろう。背中なんだから当然私の目には見えない。月の大きさになったか。そんなんじゃ恥ずかしい腫れ物付きと笑われてしまう。せめて皮張り太鼓程度のものであって欲しいものだ。

ただ、今ふと気付いたが、背中に大きさなんてあったか。馬鹿な妄想はやめたまえ。そう言っているそばから背中の方向からばりいんと花瓶の割れる音がした。




散歩日記

本日は千葉県我孫子市、我孫子駅付近を散歩してきました。
手賀沼あたりにつながる坂道や、斜面にどっしりと根付いた家屋の風情が、なにやら落ち着いた感じで、思ったよりいいとろこでした。

というわけで散歩記録をここに記します。

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クサ。クサでも置くんですかねえ。
「クサイ」の略かなとも思ってにおいを嗅いでみたんですが、特に妙なにおいはしませんでした。


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子供とびだし注意の看板。飛び出し感が秀逸というか、飛び出しているのではなく、徐々に巨大化していっているような感じですね。


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久々に「お見事!」と言いたくなった「ツシ混同型表記」。

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「リフレシシュ」「グレープフルーシ」のオーソドックス感もいいが、やはり下記の二つはレベルが高い。

「プルルリブール←ヘシドスパの事」
自信満々に言われても余計何のことか分からない。

「ペパーミント スシと」
ワサビのスースー感をペパーミントで代用!
ここで新しい食べ合わせを提案されても。


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「入れー!」

という感じのゲームセンターかっぱ。上を見上げると

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実に立体感のあるかっぱが出迎えてくれた。あと、右下にひっそりと「ラーメンかっぱ」という店があるのも分かる。なぜそんなにかっぱにこだわる。


まあ、そんな感じの我孫子でした。家賃も安いし住もうかな。


法則 その1

歯医者に置いてあるマンガには何故か「アラレちゃん」が多い。


今日の鈴木

王子製紙が北越製紙の経営統合に失敗、敵対的な株式公開買い付け(TOB)に移ったというニュースに触れ、セイシだけに、飲ませたりふっかけたりは難しいなあ、と。

#

四万十川より

はじけるのはいつもバルブじゃなくて、パルプだよね。

#

(追記)
すみません。酔っ払っているときにこれを書いたんですが、私の突っ込みの方の意味が見事に分からないです。すみませんでした。


物語(仮) その5

冷蔵庫の緩んだねじを締め上げると、それは腕時計に付いているような竜頭になり、そこで冷気の出とカルシウム感を調節できるのだ、と彼は言ったものの、私にはそれを実行する気はさらさらなかった。

お前は冷蔵庫がどうやって動くかは知っているか?と彼に問われたものの、何と答えたものか考えあぐねていると、私の目の前にある冷蔵庫はまるで天井に重力があるみたいに飛び上がり、ぐちゃりとつぶれた。

私はあまり血はみたくないのだよな、と思ったのだけど。


物語(仮) その4

キンキンに冷えた水を持ってこいと言われたので、彼はコップに入れた水をゆっくりと揺らした。ごろりごろりと音を立てながら水の表面は徐々にそのパースを狂わせていって、最後にはそのフチあたりからキンキン、と音が鳴った。

それを見ていたカエルはその失楽園について語り、最後には果ててしまった。


物語(仮) その3

シャツでの尻拭いというのは滅法骨の折れる作業であり、シャツはただひたすらに、僕の尻ではなく、よそのほうを向いて髪の毛を逆立てているだけなのだ。

友人の正二を呼ぶと「シャツはダメだね」と一言。よく見ると彼のタンクトップは尻のところまで伸びていて、ゆるやかに上下しているのだった。


物語(仮) その2

すっと冷蔵庫の扉を開けると、その中には冷蔵庫がよく眠っていて、僕はその眠りを覚ましてやる勇気もなく、扉を閉めるとうわあという声がしたので、自分の背中が二重になってしまった。


物語(仮) その1 

ある夜、扉を開けると私の眼窩のすぐ近くに粉っぽい黄色の光が浮かび、それがするり、するりと形をなしていった。

眼前に出来上がったのはひとつの冷蔵庫だった。冷蔵庫は見る見る間に丸く太り、醜い女性然とした肉の塊となったので、私はその冷蔵庫の手を取り、蹴飛ばして扉の外へと追い出した。冷蔵庫は憮然とした表情で僕をみると、パチンと指を鳴らした。そこで扉は閉まりあたりは真っ暗闇に覆われた。