井川遥を最近またポツポツとテレビで見かけるようになりましたが、彼女を見る度ある男を思い出してしまう
前園
サッカーの前園
オリンピック時に絶頂期を迎え、ワールドカップ時には完全に失速してしまったという彼
それに関してはメディアの過剰な祭り上げぶりにも批判の声があるなど、一筋縄ではいかない事情があったかと思われますが
日清ラ王のCMに出ていた頃のあの人には怖いものなんて何もなかったはず、いかんせん同CMにゾノのミソとして出演していた中田英寿に立場をひっくり返されてしまうなどその時にはゆめゆめ思わなかったことだろう
井川遥が前園ならば、中田のヒデは伊東美咲だろうか
(尤も、伊東美咲は俳優としての実力云々では中田とは全く似て非なるものですが)
確かなる実力があれども少し歯車がずれただけでこうも違ってしまうものなのだろうか
ワールドカップという舞台はそれほどに輝きを放っているのだろうか
井川遥にとってのワールドカップはなんだろう?
伊東美咲にあって井川遥に無いもの・・・一体なんなのか、ボクには分からない
もはや井川遥などただの記号と化し、新しい世代にとっては古い時代の残した産物でしかないのかも知れない
そこで「井川遥って知ってる?」と、上戸彩にアテンションプリーズしている世代のローティーン達に聞いてみた
「誰?」
「井川って野球の?」
「ムシキングの声の人でしょ」
と、実にカオスに満ちた答えが返ってきました
多分前園のことを彼等に聞いても同じ答えが返ってくるだろうと容易に想像が付く
まさか前園が少年サッカーの監督業なんかに力を入れていることなんて知る由もないだろう
どこかで誰かが歓喜の叫びを上げたとき、失恋に枕を濡らした時、タンスの角に小指を強打し断末魔の如くに絶叫をひり出した時・・・
日本のどこかでゾノは、少年達の育成に励んでいるに違いない
バラエティ番組なんかで「BOAちゃんカワイ〜」などという恐ろしい歓声を聞いたとき、彼を思い出してもらいたい
今日も太陽の下、第2のゾノ・第3のゾノを育てるために、彼は汗を流しているだろう
あ、右の方はカズことキング・カズです、あしからず
先日、荒川の土手で生ぬるい練習をしている少年野球団の横をチャリで疾走していた時に、
こんな写真が撮れました
一見何の変哲も無い親子の写真
しかし、その背後に忍び寄る黒い影(おっさん)
白昼夢のような、逆光でオッサンの外形がはっきりしないのも不気味だ
偶然捉えたこの写真には何らかの意味があるのだろうか?
一番怖いのは、ボク自身これを撮った時のことを覚えていないと云う事、カメラを構えた覚えも無いしこんなシーンさえ視界に入らなかった
怖い、そう思うとさらに怖い
なのでそんなこと考えないぞ!(と言いつつ今夜も枕を濡らす)
とうとう始まってしまいました謎の企画、一体何をやるというのか・・・それは僕本人にも定かではありません
タイトルに特に意味はございません
そしてただ一つ明らかなのは「天狗」と言っても調子にのっている若手イケメン俳優を指すメタファーではなく、あの赤い・鼻が凄い・甲の高い下駄のアレです
だからと云ってどうということはありませんけどね
日常に潜む普通の人の営みにスポットを当ててみましょうか
酔っ払ったおっさんが「パイオツ祭りだよ〜」と絶叫していたことや、「パン屋のおっさんがスタローンにクリソツ!」なんていう全て実話に基づいていますがそう云ったこと
そんなどこにでもある何気ない情景にこそ、何物にも変えがたい奇跡があるのだと、それを紹介していこうと
と、云う事を今しがた思いつきました、これで行きましょう是非
今回紹介するのは『じゃんけんジジイ』という、ワタクシの地元に度々現れたおっさんです
もう10年以上前ですか、ボクが小学校一年生のフレッシュ・ボーイだった頃、学校である噂が囁かれていた
「じゃんけんジジイがいる・・・」
じゃんけんジジイって何だ?それ以前にいるからどうだっていうんだ?という、一抹いや全抹の不安を抱えたのも束の間、またすぐにいつもの日常に戻る
平安、一片の曇りも無いソレに満たされていたボクにはそんな事柄がすぐに頭から消えるには十分過ぎる充実感でした
しかし、ある少年の証言によりソレが崩されることとなる
「じゃんけんジジイに会った・・・」
夢物語が現実に、好きだったアイドルの熱愛発覚!
そんなアイデンティティ・クライシスに陥るかの如くの霹靂、それでも体はまだそれを認めようとはせず、頑なに拒否したワタクシ
少年の証言によると
どうやら夕方の5時になっては現れてじゃんけんを仕掛けてきて、ヤツに勝つとちっさいJリーグ年鑑を貰えるという・・・
絶対信じたくない、頭では認めていても体が言うことを利かない感覚(そんな感覚に襲われたことは無いかい?)
ということでボクも現場へ同行する事に
「Jリーグ年鑑が無いと100円くれるんだぜ!」
そんな少年の言うことにもハナから信じようとしない若き頃のボク、「全て狂言だ、絶対に『嘘でした』って謝らせてやる・・・」そんな陰惨な気持ちを携えながらも現場に到着
トイレとブランコ以外何も無いような小さな公園、絶対に来やしないという気持ちで待っていた
暫くして5時のチャイムが低い音をたてて鳴り響いた
「勝った・・・」
自分を信じていて良かった、ありがとうオレ
そんな他愛の無い優越感に浸りながらも勝ち誇った顔で少年の方をちらと見た
「きょ、今日はちょっと来るのが遅いのかなぁ・・・」
この期に及んで言い訳しやがって
クラスの友達のベルディのキャップを盗んだ奴が、次の日にいけしゃあしゃあと同じベルディ・キャップを被って来て言った
「き、昨日買ったんだよ」
しかも名前も上から殴り消しているが辛うじて盗まれた奴の氏名が読み取れる・・・
その時のような、嘘に嘘を塗り重ねていく小学生独特の虚栄を感じた・・・
当時、兼ねてからそういう奴に対しての攻めは尋常じゃないとの評判だったボクは、さらに追い討ちをかけてやろうと腹の中に渦巻く黒い狂喜をグルグルかき混ぜていた
その時
「おいーす、ボウズまた来てるな〜」
汚いおっさんがよろよろと近寄って来た
「今日は負けないぞ」
いきなりじゃんけんを始める汚っさんと少年
まさに悪夢、吐き気を催すほどの眩暈で目の前は真っ白だ
ボロボロのプライドになったボクはチラリと2人を見た、すると
キラキラ輝きながら楽しそうにじゃんけんをホイしている
自分で自分が恥ずかしいわホンマ
つまらない気持ちでいっぱいだったのはボクだけで、彼等はそんな煩わしい事柄なんて知ったこっちゃない、と言わんばかりに力いっぱい勝負に取り組んでいらっしゃいました
そして少年が勝った様子、するといきなりオッサンが土下座に近いポージングで
「もう一回お願いします〜!!!」
海の向こうにも届くかと言わんばかりの怒号でまさかのもう一番を懇願しなさった
そして晴れて2連勝で幕を飾った少年はボクにダブったJリーグ年鑑を手渡した、オッサンはボクの方をみて「そっちのボッチャンはやらんのかい?」
MOCHIRONああいった方には無視するのが礼儀だと教えられた僕は一言も介さずに少年と一緒に家路に着いた
帰り道、少年を疑っていたボクに微塵も悪意の無い笑顔で接してきてくれた彼
「あいつ、こっちが負けたときはメチャメチャ態度でかいんだよ、ムカツクよな〜」
なんて言いながら2人でゆらゆらとオレンジ色の日の光の中を歩いた懐かしき記憶
「じゃんけんジジイは本当にいた・・・しかも相当のダメ人間だ」
その後も駄菓子の出費を支えるお供として度々オッサンからなけなしの100円をもぎ取っていました
が、どういうわけか2年生になった途端ぱったりと姿を現さなくなりました
後で知ったことですが気味悪がった親御さん方が注意をしたとの事
おっさんは去り際に「そっかよ、もうこねえよぉ・・・」と寂しそうに呟いたとの事
今となっては下町ならではの淡い思い出ですが、先日「少女にイタズラ、不審男性逮捕」的なニュースを目にしました
逮捕エリアもかなり近いし、年の功もその位・・・まさか!?
それが契機でこの話を思い出しました、オッサン捕まってんのかな・・・ちょっと不安
以上、全て実話を語ったものです、本当だぜ?