できるのが怖い

高校時代の友人の吉原は、学校の4階にある音楽室の窓から下を覗きながら「俺って、ここから飛び降りれるよなあ」と言った。それを聞いた私は「ああよかった。できるのが怖いって人は結構いるのだな」と安心した。

私はこの「できるのが怖い」感覚には長年悩まされているし、きっといろんな人がこの感覚と付き合っていると推察するが、周囲からその不安が私に開示されたのは、この吉原の一言のみだ。

これは自殺願望ではない。やろうと思えばできるけど、それをやったら死んだり大変なことになる状況は日常どんなシーンでもある。幸いなことにやったらまずいことが容易に想像できるのでやらないでいるけど、今後それを自分が絶対にやらないでいるか?というとその自信がない。それが怖い、ということだろうか。

例えば、私は車が高速で飛び交う車道に自分の意思でバーンと飛び出すことができるし、高速道路で車を運転していてもグイっとハンドルを切ることもできる。そういう物理的な自傷方面でなくとも、Amazonでノギスを100個買ったりとかもできるし、上司との面接のときに「本年の私の目標としては、自分の希望するキャリア目標と事業部目標とを擦り合わせた結果、スペニポンをヌルックサスしたいと思います!」と言うこともできる。

いや、できないのだ。たぶん。でも、できるのが怖い。

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一昨日、駅のホームで電車を待っていた私の目の前を貨物列車が通過していった。これがまあ余りにもホームに隣接しているわ、コンテナを置く荷台が完全にホームと同じ高さだわ、かつ貨物の乗ってない部分が多いわで、「俺、一歩踏み出せば貨物車に乗れる」感が強烈だった(冒頭写真の状況)。
上の写真を撮ってから久しぶりに怖くなってしまい、ホームの真ん中くらいまで下がった。

やってはいけないことをやってしまいそうな自分への恐怖心。私などはもっぱら上のように自分に不利なことをやってしまえることを恐れているが、世の中にはきっと、他者を傷つけるようなことを自分がしてしまわないか恐れている人もいるだろう。

それぞれまあなんと薄氷の上を歩くような生活を送ってるんだ、とゾッとしてしまうが、皆さんはどうやってこれを切り抜けているのだろう?


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