もう新年とか言ってるときじゃないんですが、一切2023年を総括できなかったんで、音楽くらいはしておきたいとおもっております。2023年に聞いた曲の中で絶対2024年も聴くだろうな、という曲を紹介させていただきます。

選曲のご参考までに、私の属性をご紹介しておきます。
40代、主として洋ロック育ち。好きなアーティスト・ジャンルはPrince中心のミネアポリスファンク、Post Punk(Talking Heads、XTC、PILなど)とDance Punk、70年代の甘々なPower Popも大好き。国内はムーンライダーズ、たま、近田春夫などが好きです。最近は主としてイギリス、アメリカ、オーストラリア、日本あたりのインディーズシーンをサブスク中心に掘りながら聴いている感じです

日本国内部門

愛の旅 フー・ドゥー・ユー・ラブ

1年通じて一番聞いた曲かもしれない。
京都のバンド「本日休演」の岩出氏と樋口氏、元「キイチビール&ザ・ホーリーティッツ」のキイチ氏によるスリーピースバンド。
たぶん、このPVで初見の方はまずはギターボーカルの毛量にびっくりするんだけど、歌い出しから低い声と少しずつ不穏なコードで疾走した後のBメロのコーラスにぶちぬかれた。時代とは関係なく、きっとこういうギターロックを待ってたな、と聞き続けるほどに思う曲だ。
PVでは、曲の途中でどーーんと曲名が出てくるのがかっこいい。愛のむき出しを思い出したけど、きっと園子温のことはそんなに思い出さない。

さらに、3月に出たアルバムの4曲目、この「虹が見えたよ」はまさに珠玉で、きっとビートルズのあの曲に寄せたんだろうな、と想像しつつも、男どものバンドの刹那なきらめきが濃度爆発してて40代男に襲い掛かってくる。ぜひ聞いていただきたい。

浪漫革命×鎮座DOPENESS『うわついた気持ち』

浪漫革命は名曲「あんなつぁ」が最高なバンドなんですが、コンスタントにいい曲を届けてくれてる中で、この組み合わせにはやられた。
ラップにちゃんと入り込めないで人生何十年も経っているが、メロウなポップミュージックの中にぬるっと入ってくる鎮座DOPENESSの声だけで異常に期待値が爆上がりする。なんなんだ。このワクワク感。よくわからんけどこのプリリッと歯切れのいい耳障りの気持ちいい、かつ最高のタイム感のあるラップ。


どんぐりず × Neibiss – DOMBIESS

浪漫革命の項でラップにうまくハマれてないといいつつ、割とどんぐりずはずっと頻度高く聞いている。この40代をくすぐる90年代オルタナ親和性はいったん置いておいて、2023年に「バイレファンキ」なる新しい概念を知るきっかけをつくってくれたこの曲。サンバやらアフロビートやらごちゃごちゃにまざっているという付加要素はどうでもいいくらい頭悪く楽しめるこの曲、ポニョー、すきー。

田中ヤコブ”sadness fanclub

家主というバンドのフロントマンの田中ヤコブ氏のソロアルバムIN NEUTRALの1曲目。曲の感じは90年代に再解釈された60年代ロックの風合いがある。ちょっとだけ中村一義の声を思い出す響きやら曲の展開もあったりしてそっち方面でもグッときた。

この曲で繰り返される「楽しいことが続いたら、悲しいことが起こってしまいそう」っていうのは、ずーっと逃れられないし、この曲はそこに何の救いももたらさない。ただただそれを描写だけするので、子供を育てている私のような40代の胸を直線で刺しにくる強烈な刃物になっている。なんでこんな曲聴くんだろう、って思うけど、居酒屋で1人で酒を飲んで酩酊して、年を取る親、先細る人生の可能性、老いる体に尊い学生生活を送る子供、爆裂ハッピーで、酒で消えていく記憶、悲しいし、ありがとう。今後ともよろしくお願いします。という気持ちになる。

soraya ゆうとぴあ

ジャズで活躍されている壷阪健登と石川紅奈さんのユニットによる2023年後半に出た曲ですが、このややトロピカルな世界観は、まあ細野晴臣が好きなおじさんは「お、エキゾチカやね」とか言うし、それは合ってると思うんですが、この石川紅奈さんの声の心地よさは群を抜いているのではないかと思うのです。

ベーシストでもあるこの方のOff the Wallの弾き語りは、肝の座り方と声のトーンに完全にやられてしまいます。クソじじいのよくあるパターンにはまりそうです。それにしても選曲最高じゃないすか。

カーネーション ペインター

2023年末に出たアルバムCrousel Circleの4曲目。とりあえず、すごくいい音で聴いてほしいです。ほんと、言葉少ないですが、マジでそれです。ゾクゾクします。

藤井風 花

本当に個人的な話で大変申し訳ないんですが、藤井風の登場からだいたい聴いているんですが、「ほうほう」という感じを超えないでいたところに、ビリー・ジョエル感というか世代を超えたポップ性が急に来て耳に止まりました。2023年はプロデューサーをyaffleさんからいろいろ変えて試しているんですね。イギリスのA・G・クックさんという方です。

多部未華子さん目当てでこの曲が主題歌となったドラマも見ていたのですが、

世田谷区の桜新町にあるという設定の、このデカい一軒家を買える30代男性とは・・・というのが気になってストーリーが一切頭に入りませんでした。


海外部門

Yard Act “Dream Job”

2023年クッソかっこよかったといえばもうこのバンドしかないのでは、と個人的に思っております。イギリスのポストパンクバンド、Yard Act。誰かがガラの悪いTalking Headsなどと言ってましたが、今回の曲はベースとPVでマイケル・ジャクソンを彷彿させつつも、本当によいメロディーの無さです。そして、このギターがマジでほしい。

年末に来日して最高のライブを展開してたのはマジで行けばよかったなと思ってます。やはり一番盛り上がるのはこちらだと思います。

こちらはPaydayという曲で、”Take the money, take the money, take the money and run!”って歌ってます。いい空耳ですね!

Gina Birch “I Play My Bass Loud”

1977年から活動しているイギリスのポストパンクバンドRaincoatsのベーシストのGina Birchさんによるソロ曲。たぶんもうすぐ70歳になるGinaさんが、「朝起きて、私の仕事って何なんだっけって思ったら、そうや、ベースでっかく弾くんや!」って叫ぶこの歌のなんとエモーショナルなことか。トリプルベースで弾きまくるこのライブ版、最高!

Raincoatsでは実験的な曲作りが中心だったんですが、個人的には3rdの「Moving」というアルバムがこのGinaさんのベース大好き度が爆発していて一番思い入れがあります。このアルバムに入っているRunning AwayはSly and the family stone カバー曲の中で一番好きかも。



The Linda Lindas “Growing Up”

割と記憶に新しい人種差別に対してストレートなメッセージを発したRacist Sexist Boyが有名なアメリカのバンドですが、この曲は「若さ」と「成長」に対するストレートな賛歌で、メロディーセンスといいPVのはつらつさといい、まぶしい限りで、もっとやれ!という気持ちになります。

2023のベストライブ!Nile Rodgers & CHIC: Tiny Desk Concert

いやーーーーーーーーー、これはマジで最高だった。新曲とかじゃないけど入れさせてください。
MCで「マジで、このライブで出てくる曲は全部俺書いた曲だから」つって、次から次へ最高の曲が出てくるので、この人の恐ろしさが身に染みてわかってくるとともに、現役でバンドで聴けるという喜びが押し寄せてくる。

あと、ナイル・ロジャースのMCをぶった切って始まるキーボードの人のファルセットが最高なのと、ベースがマジでハナ肇なので絶対見るべき。できれば酒飲んで踊りながら。

おわりに

2023年、国内は京都のシーンの面白さを掘り下げた1年でした。本当に面白いバンドがあるな!と驚きばっかりです。

ちなみに、2023年一番聴いた曲はこちらでした!大昔に聴いた曲を突然再発見して、どハマリしました。Jerry Fishの片割れのRoger Joseph Manning Jr.のこの曲。理想的すぎるコード進行にメロディ。Aメロ、Bメロ、サビにブリッジ、全て盛り盛りでピアノ伴奏にコーラスに、これこそがPower Popの力であるよ!10曲くらい聴いた満足感があるのですよ!

Roger Joseph Manning Jr. “Wish It Would Rain”

ということで、このホームページは1年に1回聴いた曲を更新するだけに成り下がっていますが、本年もどうぞよろしくお願いします。

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