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急いで。

今の仕事は3人のチームでやっていて、一応リーダーとして業務を引っ張っている。で、毎週月曜朝にメンバーを集めて今週の方針とかを説明したりする。

「いいか、みんな!」

「ハイ!」

「今週の仕事は非常に厳しい。本当の男の闘いだ。この業務に失敗したら2度と我々は立ち上がることができない。」

「ハイ!」

「では、これから業務に取りかかるが、2〜3注意しておく。」

「ハイ!」

「この先の業務においては、水分補給をするためにコンビニにドリンクを買いに行くこともあるだろう。そこで、今から俺の言うことを復唱して、頭に叩き込んでおくことだ。」

「ハイ!」

「よし!いいか、よく聞け。もし、コンビニで何かを買ってビニール袋をもらったら。」

「ハイ!」

「すばやく横に4つに畳んで、急いでこう、3角形みたいに折れ!」



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「いいな!」

「あのー。」

「なんだ。意見があるなら言え!」

「俺、そのやり方もうやってます。」

「俺もです。」

メンバーの2人はデスクの引き出しをガッと開けると、中からピッチリと三角にたたまれたビニール袋をいくつも出してきた。

2人の右手に掲げられる3角形みたいに折られたビニール袋。しかも自分が作っているのよりもちゃんと小さく畳まれている。メンバーの視線が冷たい。

「い、行くぞ!」

「ウォ〜〜〜〜!」