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確かにフルーツスイカとメロンを食べていました。

先日、大阪から新幹線に乗ったときに、隣にグラビアアイドルの浜田翔子さんが乗っておられた。

新幹線の窓の外からファンらしき男性がちぎれんばかりに手を振っていたし、出発直前に「浜田さん、サインお願いします!」などと言いながら走りよって来たのを見ても、まあ間違いはないだろう。

ミーハーな私としては大変な僥倖に恵まれたわけだが、何しろ新幹線の席でグラビアアイドルと隣あわせになるのも初めてなので、どうすればいいか分からない。真隣なのでひょこっと横を見るわけにもいかず、ただ俯きながら本を読むばかり。本の端から覗く足がまぶしい。

ああ、自分の顔が灯台になっていて常にぐるんぐるんと回るという性質があれば、自然と彼女のご尊顔も拝見できるものを。

困ったので携帯電話から友人に問い合わせてみた。

題名:
いま新幹線なんですが

本文:
隣の席が、グラビアアイドルの浜田翔子さんなんですがどうすればいいですか。


すぐに返事が返ってきた。

ショコタンギザカワユス!と話しかけて困らせてみて下さい。


無理です。

浜田省吾BESTのCDをそっと差し出して、「サインください!」


無理です。


組織片を採取してください。
それを駅で博士に渡してください。


博士が誰なのか分かりません。そもそも博士とはどうやって連絡を取ればいいんですか。

窓ガラスに
なるべく広い範囲で顔の皮膚を密着させて
合図してください。
くれぐれも隠密に!


通路側なので出来ませんでした。


友人の意見がどうにも役に立たなかったので、私は俯きながら精一杯の小声で

「ポマード・・・ポマード・・・」

とつぶやいたのでした。