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無許可で書いています。すみません。

私の大変お世話になっている人の働いている会社が話を聞くたびにすごい。

出版社なのだけど、聞いた話では以下のとおりだ。

・面接のとき、「ワープロできる?」と質問されて、Word等のことだろうと思い、「ハイ」と答えたら、こんなのだった。

・会社は東京にあるのに、印刷を頼む会社が何故か茨城にある。

・通信手段はFAX。

・会社には校正の人がいて、原稿を校正する。

・校正の人は目があまり見えないので、しきりに「この字は何?」と聞いてくる。

・校正したものをFAXで印刷会社に送ると、印刷会社側でPCに再入力してそれがまたFAXで送られてくる。

・「紹介する」が「照会する」になるなど、誤字がたくさんで帰ってくる。

・書いた本人が修正してFAXで送る。これを何度も繰り返す。

・校正の人、いる意味がない。

聞いていて、カフカの「城」を思い出した。泣きそうになるほど途方もなく遠い。しかもそのたどりつく何かがものすごく漠然としている。

私も会社は「ごっこ」みたいだなあ、という感想を抱いていた。実際歯車の一端として働いていると、当事者意識が欠如してきてそう感じるのは仕方ないような気もするが、この話を聞いていると何て甘いことを考えていたのだろうと水をかぶったような気持ちになった。現代のシジフォスの神話だ。