<< 別に使う必要のないところに使う新技術って素晴らしい。 | main | 喫煙マナー >>

アナルクライシス

いや、今回こそは誰かが自分を陥れようとしていると思ったのだ。夢うつつの中で見た映画のCM。確かに石油利権が渦巻く中東を舞台に、ベテランCIA工作員が暗躍する姿。確かに魅力的な背景。観れば深いのだろう。体に大きな穴を穿つのだろう。でも、たぶんこれは夢だ。一言こう言ったら自分が築き上げた砂上の楼閣のような人間関係はすぐに崩れ落ちてしまうだろう。

「いやー、シリアナ見たいよね。」

全世界が自分を指差して笑う。私は枕で頭を隠して四つんばいになってその声を消そうとがんばる。でもまあ、やや大事な部分は見えている。

そんなことがあってたまるか、と口をヘの字にして我慢していたら、あっさりと同僚の女子社員が言った。

「シリアナおもしろそうだよね」

まあ、おもしろいだろうけども。夢におびえていた私はカエルにしょんべんをかけられたみたいに、よりいやな現実に戻されてしまった。

#

という話を友人にしたら、「いや、そこはやっぱ邦題をちゃんと付けておくべきだよね」という話になった。そうだよね。誰だってシリアナと聞いたら1つしか思い浮かばないもんね。で、どういう題をつけるの?

「『戦場のシリアナ』とか」

「シリアナから離れろよ」という一言も発せず、頭の中にはこんな映像しか浮かばなかった。

shiriana.gif
(まあ、そう言わずクリックを。)