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ほのぼの日記

広島に住んでいる父が会社の会議で東京にやってきた。

1日半の会議で、2日目は朝のうちに終わるというので、一緒に昼飯を食べることになった。渋谷にいい寿司屋があるという情報を手にいれ、そこで会食(そんな大仰なものじゃないけど)をすることに。正月にも会ったし、久しぶりというわけではないが話題は尽きることはない。実家ではよく雪が降った。犬は元気だ。そんな話をしながらたらふく寿司を食べさせてもらった。

店を出るとまだ昼間の2時。父の乗る飛行機は5時半発なのでまだ少し時間はある。お互い特に何か見たいものもないし、腹いっぱいで苦しいので休憩できるところを探すことになった。

しかしさすがに渋谷。人まみれのカフェだらけで落ち着いた喫茶店なんて見つからない。10分くらいウロウロと歩き回っていろいろな選択肢を潰す。考えあぐねたところで父親が何かを思いついたらしく、ポンと手を打った。

「そうじゃ。ホテル行くか。」

多少お調子者ではあるけど、そういう冗談を言う人間ではない父の口から出た言葉に私は絶句。父の息子が息子の私の!などという想像がグルグルと頭を回る。心拍数がドッと上がる。円山町はすぐそこだ。

なんだこれは。俺は試されているのか。言ってみるか。イチかバチか「いいね」と言ってみるか。それとも、「何言ってんだよ。父さん」か。逡巡している私をよそに父は言葉を重ねた。

「ホテルの喫茶店はすいとるけえのう。」

そういうわけで、ホテルで楽しんできました。