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フランスで掬う湯豆腐



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これは、2年くらい前に母親が60前にして初めての海外旅行でフランスに行った際に買ってきたおみやげだ。

小さいクシャクシャの紙袋を手渡された私は、おざなりにテープで止められた口を開けてこれを取り出す。何かに使う物然としたたたずまいはあるが、その方向性がつかめなかった私が

「これなんなん?」

と聞いたところ、

「あれよーね。湯豆腐とかするときにこれ使うと便利でしょうが。豆腐すくいやすそうだったから買ってきたんよ」

と、母はこともなげに答えた。

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今晩は湯豆腐。


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昆布を1時間くらい水にひたして、近所の豆腐屋で買ってきた木綿豆腐を適当な大きさに切って入れる。

それを10年くらい使い続けているポン酢とかんずりと小口ネギの定番の組み合わせのたれに、その2年前に仲間に加わった金色の網を使って豆腐を投げ込む。

多分、というか絶対に違う使い方をされているこの派手派手しい金色の網の使い心地はすこぶるいい。すこぶるいいが、使うたびに市川海老蔵にカニスプーンを持たせているような強力な違和感が自分を襲う。