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歯痛にインタビュー

先日は歯痛のため1時間しか眠れないなど、どこのガキだというようなことをしでかしていた。奥歯の虫歯を舌で確かめながら目は右斜め上を向く。無駄なのは分かっているが、じくじくと痛む歯をそのまま放置しているには忍びなく、舌はレロレロと虫歯の周りを這い回る。

私は昔から歯が弱かった。歯科医に行く度、「本当に気をつけなければ、あなたの歯は遠からずなくなります」などと言われる。そのことが自分の中で大きな恥となり、歯医者から遠ざけさらに虫歯を悪化させてしまう。そのツケが今しっかりと来ているということか。

歯痛を感じるたびに、現在のような治療法の確立していなかった江戸時代の人はどのようにして歯痛に立ち向かっていたのかということが気になってしまう。

調べると、第13代将軍の家茂は残っている歯の31本のうち、実に30本が虫歯であったらしい。生来のエナメル質の弱さにもその原因があったらしいが、時の将軍がそのような状態では、民間の人間の治療などはたかが知れているだろう。事実、当時の主な治療法は「神頼み」であったらしい。それは治療ですらない。

よく「時代が違えばあの人は・・・」という言葉を聞くが、もし私が江戸時代に生まれていたら、たぶん歯痛でうずくまっている。