昨日本屋で見かけて思わず買ってしまいました。
収録作品は以下です。
- 紅い花
- 通夜
- もっきりやの少女
- 李さん一家
- 峠の犬
- チーコ
- 不思議な絵
- ねじ式
- 山椒魚
- 沼
69年の「漫画アクション」再録時に2色刷りになったもので、山椒魚と沼はモノクロですが、それ以外は2色です。
第一の感想は、私自身つげ作品にはほとんどモノクロばっかりでつきあってきていて、勝手な色をつけていたなあというもの。その色との差異を見つけるのは大変楽しいものです。つげ作品には色が気になる部分も多いですよね。当然表題の紅い花とか、チーコのくちばしの色とか。そこらへんが(作者の意図が本当に反映されているのかどうかはともかく)色々明らかになります。
なお、塗りは誰が見てもすっごく雑ですので、その点了解の上購入いただくのがよいかと存じます。また、つげ義春が気になるけどまだ読んだことがない、という方は、この本よりは想像力の余白をもう少し置ける白黒の文庫版から入ったほうがいいんじゃないかなあと思います。これは1ファンの勝手なオススメですので、無視して構いません。
ともあれ、全てのつげファンの下世話な関心事として、チヨジの乳首はカラーになると何色で描かれるのか、という問題がございます。そこらへんはこの本でしっかりと目の当たりにしていただくというのは大変価値がある点ではないかと思います。私の感想は「うわあ」です。皆様もどうぞ目に焼き付けていただければと存じます。
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