業の肯定!僕らの肉ソング特集 第2回 お肉好き好き(石川梨華)・お肉食べようのうた (ハル&チッチ歌族) ほか

さて、全く反応のなかった前回の記事に引き続き、肉ソングを特集してみます。「牛ちゃんマンボ」は個人的に大ネタだったので1つの記事にしましたが、今回は複数の曲をまとめてレビューいたします。肉ソング研究家と呼ばれる日が来るまで、私は胸焼けを抑えながら休み休み頑張る!

お肉好き好き 石川梨華


元モーニング娘。の石川梨華さんが歌う曲で、スーパーの精肉コーナーでよくかかっています。2003年にJビーフ・Jポーク・JチキンのCMとして作成された曲です。バックで踊っているのは若き日の(今も十分若いですが)Berryz工房などだそうで。

かわいらしい子供の声で無邪気さをアピールしたポップソング。これこそ肉ソングの王道、という感じです。ハロプロらしさもふんだんの、満足の出来になっています。

「ジャストミートでかっとばそ」の前の一拍のタメ。これがこの曲のアクセントです。とてもいいです。「ン、ジャストミートでかっとばそ!」ですね。タメっていいですよね。

合わせて「かっとばそ」の後のカウベルが効いています。肉の歌でカウベル。このカウベルという楽器はこの曲のためにあったのではないかという必然性を感じます。野の牧草を食べる牛を思い浮かべながらのどかにお肉を食べたいものです。

 

お肉食べようのうた ハル&チッチ歌族


モヤモヤさまぁ~ず2で肉屋さんなどが出てくるときによくかかる歌です。「ハル&チッチ歌族」という湘南発のファミリーソングユニットが歌っています。このユニットは大人の男女、子供の姉弟の4人組みですが、実際血のつながりは姉弟にしかない、というユニットです。血のつながりなんて些細な問題ですよね!

導入部の「おにくたべよ、おにくたべよ」という一発で耳につくフレーズは惚れ惚れとしますし、全体的に歌唱や録音も安定していて充実のクオリティ。途中の、(たぶんですけど)デーデーデーデーデーデーっていう大滝詠一オマージュもバッチリな異物感とともにハマっています。さらにはBメロで「かわいい」と歌った返す刀で「煮ても焼いても揚げても」と切りつけるその容赦ない歌詞がとてもいいですね。大変好感です。肉ソングはこうでなくっちゃ!

 

ギュウジンガー・ブラックのテーマ 水木一郎


鹿児島黒牛のアピールのために作られた曲で、あの水木御大が歌う、という低予算がお決まりの肉ソングにしてはとても贅沢な曲です。

ヒーローもののフォーマットを利用しつつ、ヒーローが食べられる側という設定が珍しい作品です。他の例はアンパンマンくらいでしょう。

アンパンマンは「アンパンを食べよう」というストーリーではないので問題ないですが、ギュウジンガーは「肉を食べよう」という目的の歌です。そういったところで肉として食べられる側を主人公にしてしまうと、いたたまれなくなります。なりませんか。

また、お肉をヒーロー化するというコンセプトや、歌詞の中に入る「喜んでこの身を燃やすぜ」というメッセージには、どうも身の入ってない半笑いのふざけっぷりを感じてしまいます。

いち肉ソングファンとしては、白痴のごとくストレートに肉食を肯定する「牛ちゃんマンボ」や、、身を切る覚悟をポップな雰囲気で容赦なく実現している「やなせたかし」のような覚悟を見たいものだなあ、と、思います。偉そうにすみません。

あと、吉田戦車の名作「ぷりぷり県」という漫画に「暗黒星人」という食べ物が出てきます。この暗黒星人は捕食される喜びに目覚めた宇宙人で、自らが安定して捕食されるために、その卓越した科学力をいかんなく発揮して人間の記憶をコントロールする、という素晴らしい生物です。これもまた、捕食されるヒーロー(?)としての一つの到達点であります。

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暗黒星人近影(画像はお借りしました。すみません。)


「ぷりぷり県」とあの「たま」がコラボレーションした名作です。

 

バイキング食べ放題 桂雀三郎&まんぷくブラザーズ

肉というよりも食べ放題に関する曲なのでちょっと違うのかもしれませんが、肉に関わる欲望をうたったものの中でも最も有名な類に入るかと思いますので取り上げました。

焼肉の食べ放題現場ほど人間の肉食に対する欲望を、ありのままに間近で見ることのできる場所はないでしょう。肉を見る。好きな肉を皿に盛る。そして焼いて食べる。タレをつけ放題。割り箸も割り放題。そんな人間の堕落した姿を「ヨーデル」でまろやかに、かつ見事に描き切った曲であります。

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桂雀三郎さん

さて、このあたりで海外の肉ソングにも少しだけ目を向けてみましょう。

 

Meat Man  Jerry Lee Lewis

あのワイルドなロックンロール野郎、Jerry Lee Lewisも肉の歌を歌っています。

A born in Texas
A land of beef
Never cared much for greens
Ya’ oughta heard I like meat

しびれます。A land of beef。A land of beefと呼ばれたい土地だけが牛肉を自慢しなさい。ふてぶてしいピアノプレイからの客先目線が大変いいですね。あと、最後のM! E! A! T!の掛け声ね。
まあ、正直どういった背景の曲なのか真意は掴み兼ねていますが、とりあえずシンプルに肉な曲だと信じています。

という、良きアメリカの曲を聴いていただいたところで。

これまでは肉食を肯定する曲ばかりを取り上げておりましたが、実際のところ肉を否定的に取り上げる肉ソングもあるわけです。両論併記です。公平な紙面を目指したいと思います。

Meat  is Murder    the Smiths

the Smithsの曲です。この曲が入るアルバムのタイトルにもなっています。これを初めて聞いたときはモリッシーもどこまで本気かよくわかってなかったですが、まあ、とにかく「肉は殺人(人?)」である、とストレートに歌っています。大変陰鬱な曲調に非常に面倒な気持ちになります。

でも私はこの曲が入っているアルバム全体が大好きです。何回も聴いてみて思いましたけど、「いやーほんと、Smithsの最高傑作!とってもいい曲ばっかり!そしてそれはともかく肉おいしい!」という感じで聴くのが一番正解なのではないかな、ということです。

INUの「メシ喰うな!」を聞いてメシを喰わない人がいないように、モリッシー(the Smithsのボーカルです)に「肉喰うな!」と言われても、肉を喰ってもいいわけです。彼らの音として流れてくる主張めいたものをじっくりと聞いた上で、笑顔で血のしたたるステーキにナイフを入れ、いろんな感情が混ざった「肉喰ってるなあ」というつぶやきとともに咀嚼するのです。それがこのアルバムへの真摯な対応だと信じています。

というわけで、よくわからない結論になってしまっておりますが、以上、よろしくお願いします。

次回は日本に現れた肉ソングディーヴァ特集です。待て次エントリ!

 


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