男一人、ムーミン谷(3ページ目)
●YAWARAといったらMD買い溜め.

着いた.ムーミン谷.ここ,正式名称は「あけぼの子どもの森公園」という.

あけぼの,という名前が胸に突き刺さる.

実は,前日から取材当日朝まで飲んでいて,昼過ぎに起きてから出発したので,着いた時点で既に4時.あたりは既に暗くなりかけていた.空は赤い.

まあこんな状況も,言ってみれば「逆あけぼの」なのであるから,あながち私と公園との関係は否定されてはいない.「嫌い」は「好き」に変わりうるけど,「いいひと」は「好き」には変わらない,っていうのと同じだ.夕方はあけぼのに変わるのだ.

自分を慰めながら園内の坂を登る.さあ,私にメルヘンを見せてくれたまえ.しかし園内に入って分かるのは,あれだ.

ムーミンぜんぜんいない.

いるのは帰ろうとしている親子連れだけだ.

早くも帰りたくなってくる私の目に,奇妙な家が飛び込んできた.

園内の地図.谷だけに





見える.見えますよ

●MD買い溜めといったらYAWARA.

近寄っていくごとに徐々に感じてくるメルヘン.

ムーミンここに住んでいるのかという感慨.屋外の階段が無駄に私の意欲を増進させる.

特に家の左上部.口元のだらしないキノコ顔だ.なんか,棒がでてるし.

強いシンパシーとメルヘンに,さっきまで太陽と一緒に沈みかけていた心を捨て去って意気揚々と,ムーミン屋敷内に入る.

しかし,心の闇は深い.入ってすぐの階段を,上にではなく下に降りていく自分がいる.ゆるやかなカーブの階段を下りると,そこには目のうつろなムーミンがいた.

いや,なんのことはない.ただの扉の模様だ.しかしこれが園内初のムーミンとの遭遇.そっと抱きしめたい.

ムーミン扉を開けると,何もない広い空間が広がってました.

ぽつんと一人たたずんだ後,私はその場を後にし,階段を登っていったのです.



これがムーミンのすんでいる家なのか.(マウスを上に置くとキノコ顔)



階段を降りると・・・.


目のうつろなムーミンがいた.

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