日記
◆回想
昔N君という人とバンドをやっていた。

細身で、よく赤い皮ジャンを着て、黒ぶちのメガネをかけていた。ギターはかなりうまくて、ソロを弾き始めるとどんどん爪先立ちになるところがとても素敵だ。そのおかげで曲の一番盛り上がるところでは彼だけ10cmくらい身長が高くなっていた。

彼は独特のしゃべり口と雰囲気でかなり気難しいように見えた。でも話してみると、ボソッと喋る独り言とか、にじみ出ちゃった笑いとかからシャイな人格が見て取ることができて、なんだかうれしくなってしまう。そういう人だった。

そんな彼を私はとても好きだったんだけど、みんなが直してほしいと思っている欠点がひとつあった。

彼はがめついのである。

例えば飲み会では注文したバターコーンを自分の手元に置いて、皿に添えられたスプーンでガツガツ食べる。あと、自分が頼んだものだけの料金を払おうとする。

例えばバンドでスタジオで練習をするとき、彼だけ1時間遅れてきたことがあった。残りの1時間だけ練習に参加した彼は「俺1時間しかやってないから、料金1時間分でいいよね。」と言ったりする。

当時はみんな少しだけ困ってたりしたけど、今こうやって思い出してみるとものすごく魅力的な奴に思える。がめつい思い出とかも今は笑い話になる。

今はどこで何をやってるんだろうか。彼の結成しようとした「AZTEC MEGANE(*1)」や、「メガネジャイアンツ」というバンドはどうなったんだろうか。なんて彼の今が気になったりするのもそういうパーソナリティが関係してるんだろう。

そういう回想をするたび、同時にちょっと人を困らせるけど面白い人に憧れてしまう。自分もそうなりたいなんて思いは結構ある。

だから手始めに、友人の肛門に指を入れて回ろうと思う(*2)。入れた後、ニコッと笑えば愛してもらえるよね。

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(*1)ご推察された方も多いかと思いますが、おしゃれでピュアなネオアコバンドの「AZTEC CAMERA」をもじっております。

(*2)真似しました。

2004-10-4 (Mon)
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