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湘南新宿ラインは、そこまで利用客は多くない。簡単に座席に座って、じっくりと陰茎の位置を直すこと一時間。そこはもう大仏の国、鎌倉である。
駅を降りると落ち着いた雰囲気の商店街がすぐに目に入ってくる。ここを通ってしばらくいけば海が見える。観光客たちは足取りも軽くスタスタと歩いていく。私は生来の姿勢の悪さを駆使してクネクネと歩く。
と、商店街沿いに「TOM」という店があった。パジャマなどを扱った店のようであるがそんなことはどうでもいい。このファンシーなたたずまいに隠された狂気を見るがいい。
TとM。こいつらはまあいい。まあいいというか、こんなポーズをとるのは大変だろうから、頑張ってると思う。特に右などは、俗に言う「エクソシストポーズ」である。涙ぐましい努力に「頑張りやさん」、と声をかけてあげたい。
しかし、こいつは何なのだ。何が起きているのだ。
人間の限界を考慮して普通にデザインすれば
こうだろう。このような商店街の中の一角に、鎌倉という街の狂気が隠されている。これは心して歩みを進めなければなるまい。
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